10月20日(木)
ひまわり朗読会の今月からの題材が向田邦子さんの『大根の月』になった。
若い母親が台所仕事中に誤って、我が子の指を切断してしまい、その前後の
夫や姑との関係や心情を描いたちょっと怖いお話である。
向田邦子さんと言えば最近、太田光さんの書いた『向田邦子の陽射し』が
話題になっている。
太田光さんほどの思い入れはないが、向田さん脚本のドラマはどれも強烈な
印象を残している。
特に私は、1980年の『阿修羅のごとく』。このテーマ曲は忘れられない。
確か、トルコ軍隊行進曲と記憶しているが、何か良くないことが起こりそうな
不安な気持ちになったのを覚えている。
人間の心に潜む阿修羅の部分。それを抱えて誰しもが生きているんだなあ、と
いうようなことを考えながら毎回ドラマを観ていた。
気のいいほんわかした母親役の大路三千緒さんの顔が一瞬、阿修羅の形相に
なるシーンなど、今思い出してもドキッとする。
現在、何年たっても心に残るようなドラマはもうないですね・・。
『向田邦子の手料理』から。ピーマンの焼きびたし。
大好きでよく作ります。弁当に入れても美味しいです。
向田邦子の陽射し
2011/10/20