産廃処分場計画に新しい動き

2022/04/29

4月28日(木)

 平成25年に明らかになった西尾市一色町生田地区における
 新規産廃処理施設建設計画については、反対運動を続けてき
 ましたが、本日の全員協議会で新たな動きが報告されました。

 事業者が産廃処分場の建設計画を撤回し、残土処分場へと計
 画変更を検討している、というのです。ついては、西尾市所
 有の土地や道路もあるので理解と協力を求めたいとのこと。

 市の考えは、残土処分場としての計画内容も全く不明で、仮に
 リニア残土だとしても、JRとの契約もしていない状況で協議に
 応ずることはしない。何より、事業者が産廃処分場計画の白紙
 撤回表明をすることが大前提で、合わせて地元住民への説明・
 理解が得られないことには、協議にも応じられない、というもの
 でした。

 当然だと思いました。

 説明の後、私を含めて何人かの議員から質疑が繰り広げ
 られました。事業者と3/16に接見した産担当する担当する
 市の顧問弁護士籠橋氏も同席されていたので色々伺うことがで
 きました。

 平成25年7月9日、一色町選出の5人の議員に対して行われた
 事業者の事業説明会での質疑応答を基に私は質しました。

 この計画は、放置されたままの旧産廃処分場跡地の浄化を第一義
 に計画されたものであるにも関わらず、今回の事業計画地には、
 問題の跡地が除外されていること、これでは当初の事業計画の
 根幹が異なってしまうことがそもそも事業計画としておかしい
 点を指摘しました。

 もう一点。
 今回の事業者の申し入れ書の補足説明によると
 「当社の基本方針は、西尾市の期待と要請に応えることを目的と
 したものであって、当社の独善的な企業利益を追求するものでは
 ありません」とありますが、

 当時のQ&Aによると
 私:現在放置された産廃跡地を掘り出し・浄化するには300~
   400億円かかると試算されているが、御社がそのようなマ
   イナスから事業を始めて、企業として成り立つのでしょうか」

 業:はい、充分利益が出ます。今、日本中で産廃を捨てるのに困っ
   ている業者がゴマンといますから。

 私:愛知県にはこの近くにアセックという第3セクターの処分場が
   平成22年10月に稼働を始めたばかりで、まだまだ受け入れ
   に余裕があると思うのですが。

 業:あそこは、搬入するのに基準が厳しくて持ち込めない業者がた
   くさんあって、みんな困っているんです。

 私:え!じゃあ、何が運び込まれるか分からないってことですか?

 業:いやいや、ここもちゃんと基準を設けます。

 私:でも、アセックには持ち込めない産廃ってことですよね。

 業:・・・。

 とにかく、業者としては資金投入したが、市も市議会も住民も反対
 と9年間諸活動を繰り広げてきたなかで先が見通せず、資金回収
 したいとの思いが強い、との籠橋弁護士の答弁でした。

 熱海市伊豆山地区の無残な土砂災害の記憶も新しい現在、慎重にも
 慎重な対応が求められます。
 件の計画地の目の前には、「未来に残したい干潟100選」に選ば
 れた豊かな三河湾が広がっています。
 この海をずっと守っていくことは私たち世代の重大な責務です。

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